目安として、30分以内の外出ならつけっぱなし、1時間以上ならスイッチを切った方が得になります。エアコンは 立ち上がりに一番電気を食うので、短時間の外出で切ると逆効果。さらに、真夏や真冬の外との温度差が大きい時期はつけっぱなしが有利、春・秋の温度差が小さい時期はオンオフが有利、と季節で答えが変わります。
1「つけっぱなしが安い」と言われる理由
「つけっぱなしの方が電気代が安い」って、ニュースやテレビで聞いたことありますよね。じつはこれ、半分本当で半分間違いなんです。
なぜ「つけっぱなしが安い」と言われるかというと、エアコンの電気の使い方に クセがあるから。
エアコンは「立ち上がり」が一番電気を食う
たとえば、暑い部屋に入って冷房をつけた瞬間。エアコンは 強運転で一気に部屋を冷やそうとします。このとき消費電力が一番大きくなります。
設定温度近くまで冷えると、弱運転に切り替わって少しずつキープするモードに入ります。この弱運転中は、立ち上がり時の 3分の1以下の電力しか使いません。
- 立ち上がり(強運転): 1.0〜1.5kW(フルパワーに近い)
- キープ運転(弱運転): 0.2〜0.4kW
- 差は 3〜5倍くらいになります
つまり、切ってから再起動するたびに、エアコンは「また強運転で一気に冷やすぞ!」と頑張ります。これを1日に何回も繰り返すと、トータルの電気代が高くなりがちなんです。
車のアクセルを踏み込んで急加速するのと、一定速度でクルーズするのとどちらが燃費がいいですか? エアコンも同じで、止めてから再起動する回数が多いほど「急加速」が増えてしまうわけです。
230分・1時間・半日、どこから「切った方が得」になる?
じゃあ実際、何分くらいの外出なら切らない方がいいのか? 各メーカーや環境省のテストでは、おおまかにこんな結果が出ています。
外出時間別の最適解(夏・冷房の場合)
- 5〜10分の買い物・トイレ・ゴミ出し:つけっぱなし一択
- 30分以内(コンビニ・近所の散歩):つけっぱなしが得
- 1時間(仕事中の昼休み・買い物):ここがちょうど境目(どちらでも大差なし)
- 2時間以上(半日外出・長時間の用事):切った方が得
- 4時間以上(外出・旅行):明らかに切った方が得
「切る」と決めたら設定温度はどうする?
外出するときに、「設定温度を上げる(冷房なら高め、暖房なら低めに)」と「電源を切る」、どちらがいいかも気になりますよね。
30分〜1時間くらいの外出なら、設定温度を1〜2度ゆるめにして自動運転をキープする方が無難です。電源を切ると部屋がすぐ暑く(寒く)なるので、戻ってきてからの立ち上がり負荷がかかります。
1時間以上なら電源を切ってOK。家を空ける時間が長いほど、再起動の負荷より「無人で運転している分の電気代」の方が大きくなるからです。
3真夏と真冬で答えが違う理由
「30分でつけっぱなし」というのは、実は 季節と気温でも変わってきます。これが意外と知られていません。
外との温度差が大きいほど立ち上がり負荷が増える
エアコンが立ち上がりにどれだけ電気を食うかは、外気温と設定温度の差で決まります。差が大きいほど、強運転の時間が長くなって電気代が増えます。
- 真夏の昼(外35度→室内26度): 差9度。立ち上がりに1.5kW近く使う
- 春・秋(外22度→室内26度): 差4度。立ち上がりは0.5〜0.8kWで済む
- 真冬の朝(外5度→室内22度): 差17度。立ち上がりにフルパワー
季節別 つけっぱなし vs オンオフ
具体的にはこんな感じになります。
- 真夏(7〜8月の昼):外35度超えの日はつけっぱなしが有利。境目は「45分」くらい
- 真冬(12〜1月の朝晩):福岡でも外5度の日はつけっぱなしが有利。境目は「45分」
- 春・秋(4〜5月、10〜11月):温度差小さいので、20分以上空けるなら切った方が得
- 梅雨(6月):除湿運転前提なら、こまめに切らない方がいい
現場で15年やってきた感覚として、「夏冬は切らない方が得、春秋は切ってOK」と覚えておくとざっくり当たります。
福岡は梅雨〜真夏の湿度が高いので、除湿のためにもつけっぱなしの方が部屋が快適になりやすいです。逆に冬は短時間の外出でも切ってしまうと、戻ってきたときに 結露・カビの原因になることも。
4古いエアコンほどつけっぱなしが不利な理由
ここまで「つけっぱなし有利」の話をしてきましたが、古いエアコンだと話が変わってきます。
古い機種は「弱運転」が下手
10年以上前のエアコンは、運転の強さを細かく調整する仕組み(インバータ制御)が今ほど賢くありません。
具体的には、設定温度に近づいたあとも 弱運転の電力が高めのまま動き続けたり、ON/OFFを繰り返してしまったり。これだと、つけっぱなしのキープ運転中も意外と電気を食ってしまうんです。
- 10年以上前の機種: キープ中も0.4〜0.6kW使い続ける
- 今の機種: キープ中は0.15〜0.25kWまで下がる
- つけっぱなし時の差は 2〜3倍になることも
こんな機種はつけっぱなしの恩恵が小さい
- 製造から10年以上経っているエアコン
- 「インバータ非搭載」と書いてある古い機種
- 運転中にコンプレッサーの音が大きくなったり静かになったり繰り返す機種
- 設定温度にしてもなかなか冷えない・あたたまらない機種
古い機種を使っている場合、つけっぱなしの節電テクを試しても あまり効果が出ないことが多いです。電気代の上がり方が気になるなら、買い替えで根本的に解決する方が早いケースが多いんですよ。
10年前と今のエアコンの違いは、こちらに詳しく書いています。10年前のエアコンと今、買い替えで電気代はどれくらい変わる? →
5体感温度を保つ工夫(サーキュレーター・カーテン)
つけっぱなしで節電するなら、「設定温度をゆるめにしても快適に感じる工夫」を組み合わせるのがコツ。これだけで、つけっぱなしの電気代をさらに 1〜2割下げられます。
夏のコツ
- サーキュレーターで空気を回す:冷たい空気は床にたまるので、上に向けて回すと部屋全体が涼しく感じる
- 遮光カーテン:日中の南向き・西向き窓からの太陽熱をカット。設定温度を1〜2度上げても快適
- 風向きは上向き:冷気が頭の上から降りてくる感覚が一番涼しい
- 除湿でジメジメを取る:湿度50%以下なら28度設定でも涼しく感じる
冬のコツ
- サーキュレーターで天井の暖気を下ろす:暖かい空気は上にたまるので、上から下に空気を回す
- 加湿器で湿度40〜60%に:湿度が高いと体感温度が2〜3度上がる
- 風向きは下向き:足元から暖気が広がる感覚が快適
- 厚手のカーテン:窓からの冷気をシャットアウト。1〜2度の差につながる
「サーキュレーターを足したら逆に電気代上がるんじゃ?」と思いがちですが、サーキュレーターは 1時間1〜2円程度。エアコン設定を1度ゆるめる節電(時間あたり3〜5円)の方が大きいので、合わせて使う方がトクです。
節電で限界を感じたら、
お気軽にご相談ください
「つけっぱなしも試したけど電気代が下がらない」「うちのエアコン、もしかして寿命?」というご相談で大丈夫です。
福岡の現場で15年やってきた感覚で、節電で解決できるか、買い替えが得か、正直にお答えします。
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❓ よくある質問
目安として、30分以内の外出ならつけっぱなし、1時間以上の外出なら切った方が得になります。立ち上がり時にもっとも電気を使うので、短時間で切ると逆効果になりがちです。
本当です。外気温と設定温度の差が大きいほど立ち上がりに電気を食うので、外との温度差が大きい真夏の昼や真冬の朝はつけっぱなしの方が有利になりやすいです。春・秋など温度差が小さい時期は、こまめにオンオフした方が安く済みます。
10年以上前の機種は、運転中の弱運転時の消費電力が今より多めです。つけっぱなしでも待機中に電気を食ってしまうので、新しい機種ほどつけっぱなしの恩恵が大きく、古い機種は逆効果になりやすい傾向があります。
サーキュレーターで部屋の空気を回す、夏は遮光カーテンで日射熱を遮る、冬は加湿で体感温度を上げるなどの工夫で、設定温度をゆるめても快適さを保てます。これだけでつけっぱなし時の電気代を1〜2割下げられます。
真夏の熱帯夜・真冬の冷え込みが厳しい日は、健康面からもつけっぱなしをおすすめします。設定温度を1〜2度ゆるめにして、自動運転にしておけば電気代も抑えられます。気温が緩やかな夜は3時間タイマーで切るのもアリです。
