📌 この記事の結論

環境省が言う『冷房28度・暖房20度』は 室温(部屋の温度)の目安 であって、エアコンに打ち込む設定温度ではありません。設定28度にしても、料理熱や西日で部屋は30度を超えることもあります。体感を決めるのは 湿度・気流・壁からの熱・着るもの の4つ。湿度を50%以下に下げ、サーキュレーターで風を回すだけで、設定28度でもしっかり涼しく感じられます。

1『28度』が独り歩きしている本当の理由

「冷房は28度に設定しなさい」「暖房は20度で十分」——テレビやニュースで一度は聞いたことがあると思います。

でも、設定温度28度にしてみたら全然涼しくない。逆に20度の暖房ではお部屋が寒すぎる。そんな経験、ありませんか?

これ、実はちゃんと理由があります。環境省が言っている 『28度』『20度』は、室温(お部屋の中の実際の温度)の目安 であって、エアコンのリモコンに打ち込む設定温度のことではないんです。

設定温度と室温は別物

たとえば、夏の昼に西日がガンガン入るリビングで、エアコンを28度に設定したとします。部屋の温度を計ってみると、なんと30度以上になっていることがあります。料理の熱、家電の熱、外から入る熱で、設定温度より室温が高くなってしまうからです。

つまり 「室温を28度にするためには、設定温度を26度や27度にする必要がある家もある」 ということ。お部屋の条件によって、設定温度はいくらでも調整していいわけです。

💡 ポイント

『28度』『20度』はゴールではなくスタート地点。室温計を1つ置いて、リモコンの設定温度ではなく お部屋の実際の温度 を見ながら調整すると失敗しません。

福岡の現場で15年やってきた感覚として、夏のリビングは 設定26〜27度/室温28度くらい に落ち着くお宅が多いです。逆に冬は 設定22〜23度/室温20度 あたり。設定温度=室温ではないことを意識するだけで、体の調子もぐっとラクになります。

2体感温度を決める4つの要素

「同じ28度なのに、なんで日によって涼しさが違うんだろう?」と思ったことありませんか? 体感は温度だけでは決まりません。次の4つで大きく変わります。

① 湿度(じめじめ感)

福岡は梅雨も夏も湿度が高いエリアです。湿度が60%を超えると、汗が肌から蒸発しにくくなって、同じ温度でも体に熱がこもります。湿度を50%以下に下げると、体感温度は2〜3度涼しくなると言われています。

② 気流(風の動き)

扇風機やサーキュレーターで風を浴びると、肌の水分が蒸発するときに熱を奪ってくれます。エアコンの設定を下げなくても、風が当たるだけで涼しく感じる。これは扇風機が昔から愛されてきた理由です。

③ 壁や床から伝わる熱

真夏の昼間、外壁が直射日光でアツアツになっていると、その熱がじわじわ室内に伝わってきます。これを業界では「輻射熱(ふくしゃねつ)」と呼びますが、要するに 壁や床、窓から伝わってくる熱 のこと。築年数が古い家ほどこの影響を受けやすいです。

④ 着ているもの

意外と忘れがちなのが服装です。長袖・厚手の服で「冷房効かない」と言いながらリモコンを下げている方、けっこう多いんです。夏は半袖・通気性のいい服に変えるだけで、設定温度を1〜2度ゆるめても十分快適になります。

💧
湿度50%以下
体感が2〜3度涼しい
🌀
風速1m/秒
体感が1〜2度涼しい
👕
薄着
設定+1〜2度でもOK

3設定温度を1度ゆるめても快適にする工夫

「節電したいけど、暑いのは絶対イヤ」——そんな方におすすめのコツをまとめました。設定温度を1度ゆるめるだけで、エアコンの電気代は約10%下がります。福岡の3〜4人家族のお宅なら、月500〜600円ほどの節約です。

夏:冷房をゆるめても涼しいテクニック

  • 除湿で湿度を50%まで下げる(梅雨時はこれが最強)
  • サーキュレーターをエアコンの対角線に置いて風を回す
  • カーテン・遮光ネットで西日を防ぐ
  • 料理中・お風呂上がりは換気扇を回す
  • 薄着+冷たい飲み物で体内から冷やす

冬:暖房をゆるめても暖かいテクニック

  • 加湿器で湿度を50%前後にキープする
  • 風向きを下向きにして足元から暖める
  • サーキュレーターを天井向きに置いて、たまった暖気を下ろす
  • 厚手のカーテンで窓からの冷気をシャットアウト
  • ひざ掛け・あったかインナーで体側からも保温
月500〜600円
設定温度1度ゆるめる節約効果(福岡3〜4人世帯目安)

ちなみに、サーキュレーターと加湿器を併用すると、暖房の設定温度を20度のまま体感だけ23度くらいまで引き上げられます。「20度じゃ寒い」と感じている方は、温度を上げる前にこの2つを試してみてください。

4高齢者・赤ちゃんがいる家での注意点

節電の話はここまで散々してきましたが、体調に関しては節電より優先すべきです。

高齢の方は、年齢とともに暑さや寒さを感じる感覚が鈍くなります。ご本人は「平気」と言っていても、室温を計ってみると30度を超えていた、というケースは現場でも何度も見ています。福岡の夏は熱中症で救急搬送される方も多く、毎年ニュースになるレベルです。

赤ちゃんも体温調節が未熟なので、大人にとってちょうどいい28度でも汗をびっしょりかいたりします。

⚠️ 在室者の体調を最優先

高齢者・赤ちゃん・体調が悪い方がいるお部屋では、節電のために設定温度を我慢しないでください。夏は 室温26〜27度・湿度50〜60%、冬は 室温20〜22度・湿度50% を目安に、しっかり快適な環境を作ることを優先してください。

逆に「家にいる時間が長い高齢のご両親が、節電しようと猛暑日にエアコン我慢している」というご相談も多いです。電気代より命の方が大事なので、ご家族で「我慢しなくていいよ」と一言かけてあげてほしいです。

5設定温度より大事な『除湿の使い方』

福岡は梅雨が長く、夏も湿度がガッツリ高い地域です。本州の他の地域と比べても、湿度の影響が大きい。だから設定温度をいじる前に、まず 除湿(ドライ) を上手に使うのがおすすめです。

梅雨時は冷房より除湿の方が快適なことも

気温は28度くらいでもジメジメして気持ち悪い、という日は、冷房ではなく除湿モードに切り替えてみてください。湿度が50%まで下がると、同じ気温でも体感が3度近く涼しく感じます。

ただし、除湿モードには2種類あります。古い機種についている 『弱冷房除湿』 は、安い代わりに部屋が寒くなりがち。新しい機種についている 『再熱除湿』(除湿しながら部屋の温度を下げない高機能な除湿モード) なら、肌寒さを感じずに快適に過ごせます。

除湿の違いについて詳しくは、こちらの記事もご覧ください。

機種選びに迷ったら、
まずはお気軽にご相談ください

「うちのエアコン、除湿が古いタイプかも?」「設定温度を変えても効きが悪い」というご相談、現場でよくお聞きします。
福岡の現場で15年やってきた感覚で、買い替えがいいのか、節電で粘れるのか、正直にお答えします。

年中無休 8:00〜20:00 | 福岡全域対応
現場の状況を確認のうえ、正確なお見積もりをご案内します

❓ よくある質問

冷房28度・暖房20度に設定すれば本当に快適ですか?

『28度』『20度』は環境省が示している室温の目安であり、エアコンの設定温度ではありません。設定28度にしても、料理熱や西日で部屋の温度は30度を超えることもあります。体感は湿度・気流・着衣で大きく変わるため、室温計を見ながら調整するのがおすすめです。

設定温度を1度ゆるめると電気代はいくら下がりますか?

冷房なら1度上げる、暖房なら1度下げるだけで、エアコンの消費電力が約10%下がります。福岡の3〜4人家族で夏冬のピーク月なら、月500〜600円ほどの節約になります。

湿度を下げれば設定温度を上げても涼しいですか?

はい。湿度が60%から50%に下がるだけで、体感温度は2〜3度ほど涼しく感じます。福岡は梅雨が長く夏も湿度が高いので、除湿機能とサーキュレーターを併用すると、設定28度でもしっかり涼しく過ごせます。

高齢者や赤ちゃんがいる家でも28度を守るべきですか?

節電よりも体調を最優先してください。高齢者は暑さを感じにくく、赤ちゃんは体温調節が未熟なため、28度では熱中症のリスクがあります。在室者の様子を見て、26〜27度まで下げる判断をしてください。

暖房20度では寒く感じます。設定温度を上げる以外の対処は?

暖かい空気は天井にたまるので、風向きを下にして足元へ送るのがコツです。さらに加湿器で湿度を50%前後に保ち、サーキュレーターで空気を循環させると、設定20度のままでも体感が3度ほど暖かくなります。